常温保存可能な豆腐

大雪で物流が滞ったという報道を見て、食糧の備蓄を確認しておこうと、農水省が策定した「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」 http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/140205.html を眺めてみた。すると、

豆腐(充填)は常温保存が可能なものがあり、密閉後に加熱殺菌されるため、長期保存が可能

という記述があったため、ネットで長期保存可能を謳ったパック入り豆腐を24個買ってみた。

ほどなく配達されたのだが、なぜかクール便で届いた。いやな予感とともに開封してみると「要冷蔵」とある。こんなに大量の豆腐を、長期間冷蔵庫に入れておけるわけない!

そんな馬鹿な、と調べてみると、法律で冷蔵保存が定められているらしい。具体的には、食品衛生法に基づく厚労省の告示「食品、添加物等の規格基準」の「豆腐の保存基準」 http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/jigyousya/shokuhin_kikaku/dl/20.pdf に、以下のように書かれている。

豆腐は、冷蔵するか、又は十分に洗浄し、かつ、殺菌した水槽内において、飲用適の冷水で絶えず換水をしながら保存しなければならない。

この基準は、今のような製造技術が無い時代に定められたもので、それに縛られて「要冷蔵」と書かれているというわけ。同じような製品がアメリカでも売られていて、それは要冷蔵とは書かれていないらしい。